近年の日本では、コロナ禍の影響もあり、愛犬や愛猫の栄養に対する飼い主の関心が高まっているようです。
これは、様々な市販のプレミアムフード(高価なフード)の売上の推移などからも推測することができます。
また、それに伴い、手作り食に興味を示す方も増加しているようです。
この傾向は良質な食事(栄養)を大切な愛犬や愛猫に提供したいという飼い主の思いが背景にあると思います。
しかし一方で、多くの飼い主は、手作り食へ移行する際に十分な栄養学的知識や栄養ガイドラインを参考にしていないのが現状です。
手作り食に栄養ガイドライン(犬猫の場合:NRC、AAFCO、FEDIAF )は、動物の健康維持、そして疾患のコントロールをするために、詳細に栄養要件を定めています。
それにも関わらず、栄養ガイドラインの必要性があまり認知されていない理由として、「多くの情報を網羅する必要性があること」と、「その複雑性」が挙げられます。
また、栄養ガイドラインはすべて英語で情報公開されていることから、特に多くの日本人にとっては、言語の壁も理由に追加されます。
ほかにも、SNSや書籍などでは、手作り食に関する情報が散在しており、どの情報が信頼できるか判断が難しいのも、飼い主にとっては大きな課題になっているでしょう。
栄養ガイドラインを考慮しない手作り食は、特に長期的に見た場合、栄養素の欠乏または過剰摂取によって動物の健康に悪影響を及ぼすリスクがあります。
つまり、良かれと思って手作り食を提供していたら、逆に動物の健康を崩してしまうことがあるかもしれないということです。
以上から、動物に手作り食を提供する第一歩として、動物の健康を守るためにも、栄養の知識、そしてガイドラインの理解が重要になります。
本コースは、主に犬や猫の飼い主を対象として、愛犬や愛猫の健康を守るために必要な栄養学の基礎(入門)を習得することを目的としています。
※対象動物は主に犬と猫ですが、補足情報として、その他のコンパニオンアニマル(馬、インコなど)も盛り込んでいます。
特に、愛犬や愛猫の健康に気を使い、より良い食事を提供したいと考える初心者の飼い主に向けて設計しています。
これまで栄養学を学んだことがない方でも、安心して受講できるよう、専門的な用語や概念はわかりやすく解説しています。
コンパニオンアニマルの栄養学は広範囲かつ複雑性があることから、挫折しやすい分野でもあります。
将来的により高度な栄養学の知識(レシピ作成など)を習得したいと考えている方にも、このコースは最初の一歩として理想的です。
コース修了後することで、次のステップに進むための自信と基礎知識が得られます。
まずは基本的な知識を習得し、その後の学習にスムーズに進むための準備を整えましょう!